目の前で天気を操り、植物とお話する。そんな不思議なカメラマンのお友達の話。

こんにちは!このお話は、以前から一度は書いてみたいと思っていました。
今回書くお話は勿論実話ですが、とっても面白いお話なので、皆さんにシェアしたいと思って書きました。

天気を操るお友達の話です、ちょうど「天気の子」が去年人気だったのもあり、思い出しました。
天気を操って、野菜と普通に会話をするカメラマンのお友達のお話です。
私と歳が変わらない、アラサーのお友達です。

私には、有難くも、色んなお友達がいます。
コスプレイヤーのお友達、カメラマンの友達、金融のお友達、作曲仲間のお友達、海外のお友達…みんな素敵なお友達です。
あと、私は道を歩いていても、見ず知らずの人に良く道を聞かれたりもします。
昔は、私が道案内をしたアメリカ人女性の会計士のお姉さんと仲良くなり、私が米国に出張した時に、一緒にロックフェラーセンターの下のレストランで飲んだりもしました(笑)。

私のお友達の中には、周りに話したら「そんな人がいるの!?」という人も何人もいます。

このお友達は、中でも特に印象的なお友達でした。
この人はカメラマンさんです、私が沖縄に撮影に出かけた際に出会いました。
商業カメラマンさんです、ブライダル等の撮影も行っていて、とても素敵な写真を撮るカメラマンさんでした。

このカメラマンさんとは、あるご縁で沖縄での撮影のアポイントがあり、それで撮影をすることとなり、そこで出会いました。
初対面の時から不思議でした、待ち合わせ場所にやってきたカメラマンさんが言った言葉が、
「ちゃんと会いましたね、ご縁がない人とは、撮影が流れたりして絶対に出会わないと分かっているので」
でした。初対面からあまりこういう事を言う人はいない意味で、とてもよく覚えています。

天気を目の前で操った

その日は沖縄は雨が降りそうな曇り空でした。
撮影に向かう最中、そのカメラマンさんが私に言いました、
「今日は曇ってますね、でも大丈夫、撮影するときは晴れますから」
と自信満々に言っていました、いわゆる晴れ女・晴れ男の類なのかなぁ…と、その時はぼんやり思いました。

撮影場所に着いた時に、そのカメラマンさんがカメラを持った瞬間に、それは起きました。

空から雲が取り除かれて、急に、雲一つない快晴になったんです!
思うに、このカメラマンさんが撮影を行う一帯のみ晴れたんだと思います。

撮影が終わって「休憩しましょうか」と言った瞬間に、また、空が曇り始めました。
そして、休憩が終わって、撮影が再開されたとたん、また晴れました。

私は今までいわゆる雨女・晴れ女みたいな感じの人達には会ったことがありました。

でも、目の前で一瞬で天気を変える人に出会ったのは初めてでした。

カメラマンさんにとっては、これは至極普通の事みたいで、
「気が進まない撮影の日は、絶対に朝から雨が降るんです。そうすると、撮影自体が中止になって、気が進まない撮影をしないで済むんですよ」
と笑いながら言っていました。

撮影の合間も色々な話をしましたが、このカメラマンさんに対して感じたのは「とても心が綺麗で、運に恵まれてる人なんだなぁ」ということでした。
沖縄のカメラマンさんなのもあり、何度も「東京は大変ですね、本当にいろんなことを考えなきゃいけなさそうで」と言っていました。

野菜たちと相互コミュニケーションしながら栽培する

このカメラマンさんと色々話してお友達になったら、急に今度は、
「野菜と話せるんです、と言っても信じてくれる人も多くないので、みんなには話さないですが」
という話を始めました。

このカメラマンさん曰く、野菜が向こうから話しかけてきたと言っていました。
学生時代に農業関係の研究をしている時に、大きなプラントで野菜をたくさん育てていた時に、野菜たちが口々に、
「あいつが、みんなの養分を横取りしているんだ!あいつを何とかしてくれ!」
と騒いだと言っていました。
そして、その声は、一緒にプラントを管理している教授には聞こえなかったと言っていました。

なので、その養分を多く周りから奪う野菜を間引きしたところ、他の野菜が元気を取り戻したと言っていました。

野菜と話すのは何か凄い超能力というよりは、学校の先生をやっているようなイメージで、ガヤガヤと騒いでいる野菜くん達をなだめて、一緒に並走しながら育てていく感じだと言っていました。

野菜の育て方のマニュアルみたいなものを教授と共有していたそうなのですが、野菜たちをその育て方で育てようとしたところ、野菜たちが口々に、
「そんなやり方じゃ育つの遅いよ!僕たちが言う通りにやってみてよ!ねえ!」
と言ってきて、マニュアルに書いてない育て方で育てたら、なんと、野菜がマニュアル通りに育てた場合と比べて3倍の速さで育ったんだと言っていました。
(それで驚いていたら、野菜たちが嬉しそうに「ほら~、言った通りでしょ!」と騒いできたとも言ってました)

野菜と話すという事も、その野菜が教えた独自の育て方というのも、にわかには信じがたいかと思いますが、私は本当に面白いと思いました。
私の人生も不思議なことが多いので、むしろ、こういう話が聞けて幸せでした。

このお友達の凄いところは「執着しないところ」でした。
農業の研究で野菜と話して新たな育て方を見つけても、それに執着して、そこで名声を得ようとせずに、人生の流れのままに乗ってカメラマンになったと言っていました。

そして私と出会った時は、商業カメラマンとして活動を始めるや否や、元々のセンスに光るものがあったのか、短期間で一定の地位を築いていました。
そして、私と出会った少し後に、カメラマンを辞め「タイミングが来て、これだと思った」と言って、別の道に進むと言っていました。

お金を持っているお友達、地位が高いお友達、そういうお友達も勿論すごいと思います。
でも、このカメラマンさんは、私の中で忘れられないお友達の一人です、出会えてよかったと思っています。

沖縄に行く機会があれからあまりなく、もう数年会っていない上に、カメラマンは辞めてしまったようですが、きっと別の道でも素晴らしい何かを残しているのかなぁ…と思います☆